ニコン一眼レフの普及機のニコマートシリーズにTTL露出計を搭載したモデル。
普及機とはいえ、頑丈剛健な造りで、中古市場でもメカ部分が故障している個体をあまり見かけません。この造りの手抜きのなさは「流石ニコン」と言えます。
このカメラの特徴として、シャッタースピードダイヤルがレンズ取り付け基部にあり、レンズの絞りとシャッタースピードを同軸で調整できます。このシャッターダイヤルの位置はオリンパスのOM1も採用しています。
また、軍幹部に露出計小窓があり、撮影時にファインダーを覗かなくても露出計の針で確認ができます。レンズ基部にダイヤルが集中するため、上から前をのぞき込む形で撮影時に絞りとシャッターを調節をしますが、この時に軍幹部の小窓からメーター針の動きを見ながら、操作ができ、ストレスが少ないカメラです。
また、このカメラの儀式として、レンズ交換の際には、絞り解放値を伝達するために、レンズのカニ爪をファインダー下の突起に合わせて取り付け、左右いっぱいにガチャガチャと操作します。
この儀式は、ニコンの絞り値の伝達装置「Ai」がまだ無い時代のニコン一眼レフユーザーの儀式でした。
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